睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

このような症状の方はご相談ください

以下のような症状や習慣がある方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、検査を受けていただくことをおすすめします。

• いびきが大きい
• 「寝ている間に呼吸が止まっていた」と指摘されたことがある
• 夜間に何度も目が覚める、熟睡感がない
• 日中の眠気が強く、仕事や運転中に居眠りしてしまう
• 肥満傾向がある、首回りが太い
• 高血圧や糖尿病などの生活習慣病を指摘されている
• 夜間、頻尿にて何度も目が覚めてしまう

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群の多くは「閉塞型」と呼ばれ、睡眠中に上気道（のどの奥の空気の通り道）が塞がってしまうことが原因です。気道が閉塞する背景には、いくつかの要因があります。

• 肥満：首回りや舌の付け根に脂肪がつくことで気道が狭くなります。
• 骨格の特徴：下あごが小さい、後退している、顔が平たいといった骨格的要因も気道を狭めやすくします。
• 扁桃肥大・アデノイド肥大：特に小児や若年者では扁桃腺やアデノイドが大きいことが原因になる場合があります。
• 鼻の病気：慢性的な鼻炎や鼻中隔湾曲症による鼻づまりは、口呼吸を促し気道閉塞を助長します。
• 加齢・筋力低下：年齢とともに気道を支える筋肉が弱くなり、睡眠中にのどが閉じやすくなります。
• 生活習慣：アルコール摂取や睡眠薬の使用は筋肉を弛緩させ、気道閉塞を悪化させます。仰向けで寝る姿勢も無呼吸を起こしやすい要因です。

これらの要因が単独、あるいは複数重なることで、睡眠中に気道が塞がり呼吸停止を繰り返す状態になります。

睡眠時無呼吸症候群の検査

当院では、自宅で行える簡易検査（スクリーニング検査）を実施しています。
指先や鼻にセンサーを装着して一晩眠るだけで、呼吸の状態や酸素濃度を測定できます。
結果によっては、より精密な終夜睡眠ポリグラフ検査（PSG検査）を専門医療機関で受けていただく場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療

治療方法は症状の程度や原因によって異なりますが、中等症から重症に対して最も有効とされているのが CPAP療法（シーパップ療法：持続陽圧呼吸療法） です。

CPAP療法とは

その他の治療

• マウスピース（口腔内装置）：軽症例で用いられ、下あごを前に出す形で装着することで気道を広げます。
• 外科的治療：扁桃肥大や鼻の構造異常が原因の場合、手術で改善するケースもあります。

当院では、まず自宅で可能な簡易検査を行い、必要に応じてCPAP導入までしっかりサポートいたします。継続的な通院フォローによって装置の使用状況を確認し、快適に治療を続けられるようお手伝いいたします。

睡眠時無呼吸症候群の予防

睡眠時無呼吸症候群は完全に防ぐことは難しいものの、日常生活の工夫でリスクを下げたり症状を軽くしたりすることが可能です。

• 適正体重を維持する
• 過度な飲酒・喫煙を控える
• 睡眠薬を自己判断で使用しない
• 横向きで寝るようにする
• 鼻炎やアレルギーの治療を行う

これらの工夫をしても症状が改善しない場合、早めに検査を受けることが大切です。無呼吸の有無を確認し、必要に応じてCPAPをはじめとする治療につなげることで、健康と生活の質を守ることができます。